
毎日仕事を頑張っているのに、「ストレスや不安を抱えやすい」「気分が落ち込みやすい」
「集中力が続かない」そんな状態が続いて、つい自分を責めてしまうことはありませんか。
でも、それは意志が弱いからでも、頑張りが足りないからでもありません。日々の生活リズムや体の状態が影響して、心の調子が整いにくくなっているだけということも少なくないのです。
この記事では、メンタル面を「気合」や「考え方」で変えようとするのではなく、筋トレという行動を通して、心の状態を整えていくという視点から、筋トレがメンタルに与える影響について解説しています。
読み進めていただくと、次のようなことが分かります。
- 筋トレを続けると、気持ちが安定しやすくなる理由
- 筋トレによって自己肯定感や自信が育ちやすくなる理由
- 体を動かすことで、頭がスッキリし集中しやすくなる理由
また、「何をどれくらいやればいいのか分からない」という方に向けて、日常に取り入れやすい筋トレの考え方や種目も紹介しています。
無理に前向きになろうとせず、まずは「整えやすい状態」をつくるヒントとして、気軽に読み進めてみてください。
筋トレの効果:1 気持ちが安定し、前向きになれる

筋トレを続けていると、「以前ほどイライラしなくなった」「気分が落ち込む日が減った」と感じる人は少なくありません。
特別にポジティブな出来事があったわけでもないのに、なぜか気持ちが安定している。そんな変化を、あとから振り返って実感するケースも多いようです。
これは、筋トレが体を鍛えるだけでなく、心の状態にも穏やかな影響を与えやすいことと関係していると考えられています。日常生活で感じるストレスや不安は、大きな原因があるというよりも、仕事や人間関係、疲労の積み重ねによって少しずつ蓄積していくことがほとんどです。
筋トレを行うことで、体を動かした実感が得られると同時に、気分の落ち込みや不安感が和らぎやすくなる傾向があることも報告されています。(引用:Gordon et al., 2018)
また、運動習慣全体を対象とした研究のまとめでも、ウォーキングやランニングだけでなく、筋トレも気分の改善と関連していることが示されています。(引用:Gordon et al., 2018)
こうした変化は、「前向きになろう」と意識して頑張った結果というより、体を動かす習慣そのものが、心のコンディションを整えやすくしている、と捉えるほうが自然かもしれません。
気持ちが安定していると、仕事や日常生活の中でも、
- 小さなミスを引きずりにくい
- 周囲の言動に過剰に反応しにくい
- 「とりあえずやってみる」という行動に移しやすい
と感じる場面が増えてきます。
筋トレの効果は、いきなり仕事の成果を変えるというよりも、調子の悪い日を減らし、安定した状態を保ちやすくするそんなイメージに近いでしょう。
実践編|気持ちを安定させたい人向けの筋トレの取り入れ方
ここからは、「何をどれくらいやればいいの?」と感じる人向けに、無理のない考え方を紹介します。
ポイント①:頑張りすぎない強度を選ぶ
気持ちの安定を目的にするなら、追い込むようなトレーニングは必須ではありません。
- 翌日に強い疲労が残らない
- 「やってスッキリした」と感じられる
このくらいの強度のほうが、メンタル面の変化は実感しやすい場合があります。
ポイント②:全身を軽く動かす種目を選ぶ
特定の部位だけでなく、体全体を使う動きのほうが、「体を動かした感覚」を得やすくなります。
- スクワット
- ラットプルダウン/懸垂
- ベンチプレスや腕立て伏せ
など、大きな筋肉を使う種目を中心にすると、短時間でも満足感を得やすいでしょう。
ポイント③:回数より「終わった後の感覚」を大切にする
気持ちの安定を目的にする場合、回数や重量を細かく管理する必要はありません。
- 終わったあとに気分が軽い
- 頭が少しスッキリしている
この感覚があれば、その日のトレーニングとしては十分です。
目安としての一例
- 週2〜3回
- 1回20〜30分程度
- 全身を使う種目を2〜3種目
このくらいから始める人が多いようです。体調や生活リズムに合わせて、無理のない範囲で調整してください。
気持ちを安定させたい人におすすめの種目:スクワット
スクワットは、体の中でも特に大きな筋肉が集まっている下半身全体を使うトレーニングです。
一度の動きで多くの筋肉を使うため、「体をしっかり動かした」という実感を得やすく、気分をリセットしたいときにも取り入れやすい種目です。

ステップ① スタートポジション(開始姿勢)
- 足を肩幅程度に開き足の裏全体で体重を支える
- 背筋を伸ばし、軽く胸を張る
- 視線は正面かやや前を見る
ステップ② ボトムポジション(しゃがみ切った姿勢)
- お尻を後ろに引きながら、太ももが床とほぼ平行になるまでしゃがむ
- 膝はつま先と同じ方向に曲げ、内側に入らないよう意識する
- 背中は丸めず、スタートポジションと同じ姿勢を保つ
ステップ③ トップポジション(立ち上がり)
- かかとで床を踏みながら、太ももとお尻の力で立ち上がる
- 膝と股関節を自然に伸ばし、体をまっすぐに戻す
- 反動を使わず、下半身に力が入っている感覚を確認する
まずはこの回数・セット数から
- 10回を1セットとして、2〜3セット
- フォームが崩れない範囲で行うことが大切です。
- フォームが崩れそうになるとやめ時
10回でなくてもできる回数から始めれば大丈夫です。
※スクワットに慣れてきたら、次のステップとしておすすめ
- ブルガリアンスクワット(片脚で強度アップ)
- ランジ(動きの中で下半身を鍛える)
気持ちの安定は、気合や根性でどうにかできるものではありません。筋トレは、前向きになろうと無理に頑張る代わりに、前向きになりやすい状態をつくるための下地として取り入れられる選択肢のひとつです。
「今日はちょっと体を動かしてみよう」そのくらいの気軽さで続けるほうが、結果的に長く役立つかもしれません。
筋トレの効果②:自己肯定感が上がり、自信がつく

筋トレを続けていると、「少し自分に自信が持てるようになった」「できない自分を、前ほど責めなくなった」と感じる人も少なくありません。
いきなり性格が変わるわけではなくても、「前よりは悪くないかもしれない」そんな小さな変化を感じるケースは多いようです。自己肯定感が下がっているときは、何かができなかっただけで、「やっぱり自分はダメだ」と結論づけてしまいがちです。
筋トレは、こうした考え方を直接変えるものではありませんが、行動を通して「できた」という感覚を積み重ねやすいという特徴があります。
たとえば、
- 決めた回数をやり切れた
- 先週より少し楽に動けた
- 面倒だったけど、今日は体を動かせた
こうした小さな達成感が、「自分は何もできていないわけではない」という感覚につながりやすくなります。実際、筋力トレーニングを行うことで、自己肯定感や自己評価が高まりやすいことが報告されています。(引用:O’Connor et al., 2010)
また、運動習慣を持つ人ほど、自分の行動や努力を前向きに捉えやすい傾向があることも示されています。(引用:Ekeland et al., 2005)
ここで大切なのは、「自信を持とう」と意識して頑張ることではありません。
筋トレによって、行動 → 実感 → 納得という流れが自然に生まれることで、結果的に自己評価が少しずつ安定していく、そんな捉え方のほうが近いでしょう。
自己肯定感が安定してくると、
- 失敗しても立ち直りやすい
- 完璧でなくても行動に移しやすい
- 周囲と過度に比較しにくい
と感じる場面が増えてきます。
筋トレの効果は、自分を大きく変えるというより、「これくらいの自分でも大丈夫」と思える土台をつくるそんな役割を果たしてくれるのかもしれません。
実践編|自己肯定感を育てたい人向けの筋トレの取り入れ方
ここからは、「自信をつけたいけれど、何をすればいいか分からない」と感じている人向けに、無理のない考え方を紹介します。
ポイント①:達成しやすい目標を設定する
自己肯定感を目的にする場合、高い目標を設定する必要はありません。
- 回数は少なめでもOK
- 時間が短くてもOK
- 毎日でなくてもOK
「やれた」「続けられた」と感じられることが、自信につながりやすくなります。
ポイント②:結果より「行動した事実」を大切にする
筋トレをした日は、体型や筋肉の変化を気にする必要はありません。
- 今日は体を動かした
- 面倒でも行動できた
この事実そのものが、自己評価を支える材料になります。
ポイント③:人と比べない環境を選ぶ
自己肯定感が揺らぎやすいときは、他人と比較しやすい環境を避けるのも一つの方法です。
- 自宅トレーニング
- 静かな時間帯のジム
- 回数や重量を記録しすぎない
自分のペースを守れる環境のほうが、安心して続けやすくなります。
自己肯定感を育てたい人におすすめの種目:プランク

プランクは、大きな動きが少なく、フォームもシンプルなトレーニングです。派手さはありませんが、「やり切った」という実感を得やすいという特徴があります。
ステップ① スタートポジション(開始姿勢)
- うつ伏せになり、肘を肩の真下につき前腕を床につける
- つま先を立て、頭からかかとまで一直線になるよう体を持ち上げる
- お腹とお尻に軽く力を入れ、腰が反ったり落ちたりしないよう整える
ステップ② キープポジション(メイン局面)
- お腹をへこませる意識で腹圧をかけ、体幹を固める
- 肩・背中・腰に余計な力を入れず、呼吸を止めずにキープする
- 視線は床に向け、首から背中まで一直線を保つ
ステップ③ 終了ポジション(戻し)
- 力を一気に抜かず、ゆっくり膝を床につけて姿勢を戻す
- 腹部の力が抜けたことを確認し、次のセットに備える
- 腰や肩に違和感がある場合は無理をせず中断する
まずはこの時間・セット数から
- 20〜30秒 × 2〜3セット
- 余裕が出てきたら 40〜60秒 に延ばす
- フォームが崩れる前に終えるのが最優先
その他・体幹(腹筋)種目
- デッドバグ(動きの中で体幹を安定させる)
- クランチ(腹筋に効かせる感覚づくり)
※ まずはプランクで「体を固める感覚」を身につけるのがおすすめ
自己肯定感は、頭で考えて高められるものではありません。筋トレは、自分に言い聞かせる代わりに、行動を通して「自分はやれている」と確認できる手段のひとつです。
小さな行動を積み重ねることで、少しずつ自分との付き合い方が楽になる。そんな変化を支える選択肢として、筋トレを取り入れてみてもいいかもしれません。
筋トレの効果③:頭がスッキリして、集中しやすくなる

仕事や作業に向き合っていると、「頭がぼんやりする」「考えがまとまらない」「集中しようとしても気が散る」と感じることはありませんか。
やる気がないわけではないのに、なぜか思考が進まない。そんな状態に、もどかしさを感じている人も多いはずです。
このような集中力の低下は、能力や意欲の問題というよりも、脳や体が疲れた状態を引きずっていることが原因になっている場合も少なくありません。
筋トレを取り入れている人の中には、「頭がスッキリした感じがする」「考えが切り替わりやすくなった」と感じる人もいます。これは、筋トレによって集中力が“直接高まる”というより、思考や気分を一度リセットしやすくなることと関係していると考えられます。
実際、筋力トレーニングを含む運動習慣が、注意力や認知機能と関連していることが報告されています。(引用:Chang et al., 2012)
また、短時間の運動でも、その後の集中状態に良い影響を与える可能性が示されています。(引用:Pontifex et al., 2009)
ここで大切なのは、「集中力を上げよう」と頑張ることではありません。筋トレは、頭を無理に働かせる代わりに、集中しにくい状態を一度区切るための行動として捉えるほうが、現実的でしょう。
実践編|集中力を整えたい人のための現実的な筋トレの取り入れ方
集中力を目的に筋トレを取り入れる場合、「仕事の合間に本格的なトレーニングをする」というイメージは、現実的ではない人も多いはずです。
そこでここでは、生活の中で実行しやすいパターンに分けて考えてみます。
ポイント①:身近にある実践場所を探す
集中力を整えるための筋トレは、特別な環境がなくても成立します。大切なのは、「思考を一度止められる場所が身近にあるかどうか」です。
実践場所の例
- オフィスビル勤務の人休憩時間を使い、非常階段での軽いスクワットや、階段の手すりを使ったインクラインプッシュアップなど**※人目や安全には十分配慮してください。**
- 在宅ワーカー・クリエイター作業部屋にベンチやダンベルがあれば、数分だけ体を動かすことも現実的です。思考が煮詰まったときの「強制中断」として使えます。
- 会社や学校の近くに公園がある場合ベンチや遊具を使った軽い運動は、屋外で気分を切り替えやすい方法のひとつです。
- 通勤途中に24時間ジムがある場合朝の出勤前や、仕事帰りに短時間だけ立ち寄ることで、生活の切り替えポイントとして活用できます。
ポイント②:仕事帰り・朝トレという現実的な使い方
集中力の観点では、仕事の前後に筋トレを入れるほうが、現実的です。
- 朝トレ体を動かすことで、ぼんやりした状態を引きずりにくくなり、仕事や勉強に入りやすくなります。
- 仕事帰りトレ仕事モードを一度リセットし、家に帰ってからの時間を切り替えやすくなります。特に、chocozap
のように、「いろいろな場所にあり」「普段着のまま使える」「短時間でも利用しやすい」こういった環境が整っているジムは、集中力のための“通過点”として使いやすいというメリットがあります。
ポイント③:内容より「切り替えた感覚」を重視する
集中力を目的にする場合、トレーニング内容にこだわる必要はありません。
- 回数や重量を細かく管理しない
- 短時間で終える
- 終わったあとに「頭が軽い」と感じられるか
この感覚が得られれば、その日の目的としては十分です。
筋トレは、その場ですぐ集中力を高める魔法ではありません。ただ、生活の中に筋トレを取り入れていると、集中しにくい状態を長く引きずらなくなると感じる人もいます。
朝や仕事帰り、あるいは在宅作業の合間など、自分の生活に合ったタイミングで体を動かす。その積み重ねが、結果的に集中しやすい時間帯を増やしていく。
そんな習慣として捉えるほうが、無理なく続けられるでしょう。
生活の切り替えポイントとして使える場所
集中力を整えるために、必ずしも本格的なトレーニングをする必要はありません。
仕事帰りや通勤途中に、少し体を動かして「頭を切り替える場所」があるだけで、生活のリズムが整いやすくなる人もいます。
たとえば、chocoZAP のように短時間・普段着のまま利用できる環境は、集中力を目的とした筋トレとも相性が良い選択肢のひとつです。
自分の生活に合いそうかどうか、気軽にチェックしてみてください。
※「集中しやすい環境づくり」の選択肢のひとつとして紹介しています。
まとめ|筋トレは「心を鍛える」のではなく、「整えやすくする」習慣

この記事では、筋トレがメンタル面に与える影響について、
- 気持ちが安定し、前向きになりやすくなる
- 自己肯定感が育ち、自信につながりやすくなる
- 頭がスッキリし、集中しやすい状態を保ちやすくなる
という3つの視点から見てきました。
ここで大切なのは、筋トレによって性格や考え方を無理に変えようとしないことです。気分の浮き沈みや、自信のなさ、集中しづらさは、意志の弱さや努力不足が原因ではありません。
多くの場合、生活リズムや疲労の蓄積によって、心が整いにくい状態になっているだけです。
筋トレは、その状態を直接どうこうするものではありませんが、体を動かすというシンプルな行動を通して、心が整いやすい土台をつくる手段のひとつになります。
- 前向きになろうと頑張らなくてもいい
- 自信を持とうと自分に言い聞かせなくてもいい
- 集中しようと無理に気合を入れなくてもいい
まずは、「今日は少し体を動かした」その事実を積み重ねることが、結果的にメンタル面の安定につながっていくこともあります。
筋トレは、完璧にやる必要はありません。
- 短時間でもいい
- 毎日でなくてもいい
- 自分の生活に合った形でいい
続けやすい形で取り入れることが、いちばん意味のある使い方です。心の調子が気になるときこそ、考えすぎず、まずは体を少し動かしてみる。
筋トレを、自分を追い込む手段ではなく、自分を整えるための選択肢のひとつとして、気軽に取り入れてみてください。
免責事項
本記事は、筋トレや運動習慣に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断・治療・助言を行うものではありません。
心身の不調や持病がある場合、また運動に不安がある場合は、医師や専門家に相談のうえで判断してください。
本記事の内容を参考に行った行動によって生じたいかなる結果についても、当サイトでは責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
参考文献
- Resistance training for depression: a systematic review and meta-analysis
Redirecting - The Effect of Resistance Training Intervention on Self-Esteem
The Effect of Resistance Training Interventions on ‘The Self’ in Youth: a Systematic Review and Meta-analysis - Sports Medicine - OpenBackground There is growing evidence that physical activity (PA) is beneficial for the mental health of young people. On... - The impact of exercise interventions on perceived self-esteem
Redirecting - Lifting cognition: a meta-analysis of effects of resistance exercise on cognitive function
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