
たまに奮発してスーパーでステーキ肉を買っても、焼いている途中に血のような赤い汁が浮いてくると、つい何度も裏返してしっかり焼いてしまう。そうして食べてみると、なんだか硬い。「スーパーのステーキ肉ってこんなもんか」と思ったことはありませんか?
実は私も長らくそう思っていました。焼きすぎてパサパサになったステーキを、そんなものだと諦めながら食べていた一人です。
でも、焼き方を変えるだけで驚くほど印象が変わります。何度も失敗しながら調べてたどり着いた、美味しく焼くためのちょっとしたコツがあるんです。
この記事では、そのコツを実演写真つきでご紹介します。読み終えるころには、肉汁をしっかり閉じ込めたミディアムレアのステーキが焼けるようになっているはずです。今日、スーパーのステーキコーナーで、いつもより少し良さそうなお肉を選んでみたくなるかもしれません。
フライパンで作るステーキの焼き方|肉汁を閉じ込めた絶妙な焼き加減に仕上げる6ステップ

ステーキを美味しく焼くには、ちょっとした下準備がポイントです。焼き時間は目分量ではなく、キッチンタイマーやスマホのタイマーで管理すると失敗しにくくなります。また、焼いたあとに肉を休ませる工程があるので、アルミホイルも用意しておきましょう。
塩コショウだけでシンプルに食べるのもいいですが、味変にステーキソースがあると最後まで飽きずに楽しめます。フライパンに残った肉のうまみたっぷりの油を使ったオリジナルソースの作り方も、あとほどご紹介します。
それでは早速、焼き方を見ていきましょう。
① 常温に戻す
冷蔵庫から出したては肉の中心が冷たいままなので、焼きムラの原因になります。焼く30分〜1時間前には冷蔵庫から出し、室温に近づけておきましょう。

② 塩は焼く直前に
塩を早く振りすぎると、浸透圧で肉汁が外に出てしまい、パサつきの原因になります。塩を振るのは焼く直前がベスト。両面としっかり側面にも忘れずに振っておきましょう。


ウチはティファールのテフロンフライパンを愛用中。テフロンは温度管理がしやすくて、赤身肉の火入れには扱いやすい派です。
③ 強火で焼き固める
フライパンをしっかり熱してから肉を投入。厚みにもよりますが、片面1〜2分を目安に焼き、側面もしっかり立てて焼き固めます。表面をカリッと焼き固めることで、肉汁を中に閉じ込めます。



以前は裏返したときに赤い汁が浮いてくると「生焼けかも」と不安になって、つい何度も焼き返していました。実はあれは血ではなくミオグロビンという成分で、火が通っていれば問題ないもの。最近は強めの火で片面1〜2分とサッと焼くようにしたら、そもそもあの赤い汁自体があまり出てこなくなりました。表面が早く焼き固まる分、余計な水分が逃げにくいんだと思います。焼き返す回数も自然と減って、仕上がりも柔らかくなりました。
④ 休ませる
焼き終わったらすぐに切らず、アルミホイルで包んで3〜5分ほど休ませます。焼きたては肉汁が内部で激しく動いている状態なので、ここで少し落ち着かせることで、カットしたときに肉汁が流れ出るのを防げます。



⑤ カットする
包丁を入れるときは、繊維に対して垂直方向に切るのがポイントです。繊維に沿って切ると、噛み切りにくく硬い食感になりがちですが、繊維を断ち切る向きで切るだけで、同じ肉でも柔らかく感じられます。


カットするときは、普通の包丁よりギザギザ刃のステーキナイフがおすすめです。切り口の繊維が適度にほぐれて、断面がより肉汁を纏った質感に見えるんですよね。見た目のインパクトも一段階上がります。正直、この断面だけでビールが飲めます(笑)
⑥ フライパンにはうまみが残っている|捨てずに美味しいソースを作る方法
ステーキを焼いたあとのフライパン、そのまま洗ってしまうのはもったいないです。表面にこびりついた焦げや脂には、肉のうまみがぎゅっと詰まっています。これを使って、簡単なソースを作ってみましょう。

材料(作りやすい分量)
- ニンニクチューブ:少々
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- ビール:少々
作り方
- ステーキを焼いたあとのフライパンを一旦冷まします。
- ニンニクチューブを入れ、再び火にかけます。
- 香りが立ってきたら、醤油とみりんを大さじ1ずつ加えます。
- ビールを少々加え、軽く煮立たせたら完成です。


この分量はあくまで一例なので、甘めが好きならみりんを増やす、パンチを効かせたいならニンニクを多めにするなど、自分好みにアレンジしてもらって大丈夫です。市販のステーキソースを使う場合も、焼いたあとのフライパンでひと煮立ちさせるだけで、肉のうまみを吸ってグッと美味しくなりますよ。
とはいえ、思った通りの焼き加減にならなかったとしても、それは失敗ではありません。その日、自分が焼いた一枚の美味しさを味わってみてください。少し焼きすぎたと思っても、噛みしめれば肉の旨みがじゅわっと広がるはずです。
そのとき出来上がった一枚を味わう。それもまた、ステーキの一期一会です。
たまには赤身肉を食べるべき理由

鶏むね肉ばかり食べていませんか?実は赤身肉には、鶏むね肉にはあまり入っていない栄養素が2つあります。それが「鉄」と「亜鉛」です。
鉄は赤身肉からが吸収されやすい
鉄には2種類あって、ほうれん草などの野菜に含まれる鉄は体に吸収されにくく、赤身肉に含まれる鉄は吸収されやすいという違いがあります。同じ「鉄」でも、赤身肉から摂った方が効率よく体に取り込まれるということです。
鉄は血液が酸素を運ぶために必要な栄養素です。不足すると、疲れやすくなったり、体がだるく感じたりします。

ランニングをしている人は「ランナー貧血」って言葉、聞いたことありませんか?走る習慣がある人は鉄が不足しやすいと言われているので、僕も赤身肉は意識して食べるようにしています。
亜鉛も動物性の食品からが摂りやすい
亜鉛も鉄と同じで、野菜より肉や魚などの動物性食品から摂った方が体に吸収されやすい栄養素です。また、亜鉛の量とテストステロンの数値には関係があることも研究でわかっています。亜鉛が足りないと数値が下がり、しっかり摂ると回復する、という報告があります。
つまり、たまに赤身肉を選ぶといいことがある
鶏むね肉だけだと、知らないうちに鉄や亜鉛が不足しがちです。たまに赤身肉を選ぶだけで、それを補える。難しいことは考えず、「今日はいつもと違う肉にしてみよう」くらいの感覚でOKです。
もっと上質な赤身肉を求めるなら

①で紹介した焼き方は、スーパーの肉はもちろん、もっと上質な赤身肉にもそのまま使えます。焼き方の基本は変わりません。
試しに、グラスフェッドビーフのサーロインステーキで同じ手順を焼いてみました。


グラスフェッド(牧草飼育)ビーフは、通常の穀物肥育の牛肉より脂が少なく、赤身の旨みがしっかり感じられるのが特徴です。今回は同じ焼き方で2回焼いてみましたが、どちらも中心が均一なロゼ色に仕上がりました。仕上げに軽く赤ワインソースを添えると、赤身の旨みとソースの酸味がよく合います。

赤身肉らしいしっかりとした肉の味わいを求めるなら、こういったグラスフェッドビーフを選んでみるのもおすすめです。普段使いのステーキ肉とはまた違う満足感があります。
今回使ったグラスフェッドビーフはこちら
脂身が少なく、赤身本来の旨みをしっかり感じられる一枚です。本文で紹介した焼き方は、この商品にもそのまま活用できます。
※ミートガイ公式サイトの商品ページに移動します
タンパク質を意識するなら、まぐろステーキもおすすめ
赤身肉で鉄・亜鉛を補ったら、次はタンパク質の摂り方にも目を向けてみましょう。実は赤身の魚である「まぐろ」も、良質なタンパク質源として優秀な食材です。厚切りにしてステーキ風に焼くだけで、今回と同じ要領で楽しめます。
DHA・EPAなど、赤身肉にはない栄養素も摂れるので、赤身肉とまぐろを日替わりでローテーションするのもおすすめです。詳しい調理法や選び方は、こちらの記事で紹介しています。
まとめ
スーパーの赤身肉は、焼き方一つで驚くほど変わります。今日の夕食で、ステーキ肉を買う予定があれば、まずは「塩は焼く直前」「片面1〜2分の強火」だけでも試してみてください。それだけで、いつもの一枚が別物になるはずです。

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